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皆様こんにちは 株式会社船井総合研究所の中井将司です。

本日のコラムでは、直近お客様によくご質問いただく広告のクリック率についてお話しさせていただきます。

■ はじめに

過去のメルマガでもコロナ禍の業績アップにはWeb集客を活用した二次商圏攻略が必須であるとお伝えしてきました。多くの企業様がWeb広告に取り組んでいただく中で、本日はその失敗事例を解説します。

 

■ クリック率をどう見るべきか?

コロナ禍でWeb集客が必須になった状況下で多くのお客様から頂くのが、どの観点でWeb広告の成功を判断するべきか?というものです。様々な指標でWeb広告の効果を判断する必要がありますが、そこでよく話題に上がるのがクリック率です。実際に先月いただいたご質問が「自店の広告はクリック率が3%以上でユーザーからの反応はあるが、集客数が全く上がらない」というものでした。

ぱちんこ業界におけるバナー広告のクリック率は平均0.2%ほどといわれています。そうなると、このクリック率が3%以上というのは平均値以上でユーザーからの反応が高いように思えます。しかしこの店舗ではそれでも集客数が上がらない状態になっておりました。

ここでお伝えしたいのがクリック率ではWeb広告の成否を判断することが難しいという点になります。判断の基準とするべきは集客数であってクリック率ではないという点をご認識いただければと思います。あくまでクリック率だけにコミットする広告に意味はございません。では次に具体的にどの点が失敗していたかを解説いたします。

■ クリック率3%以上の広告が失敗した原因

ではこの広告がなぜ失敗しているのか?ですが、その原因はぱちんこスロットユーザーに配信されていないことが挙げられます。クリック率3%以上ともなればユーザーが反応しているのでは?と認識しがちですが、それは大きな誤りになります。

なぜ失敗しているのか?それを判断するために必要なのがGoogleアナリティクスの分析です。Googleアナリティクスでは、Web広告をクリック後そのページに何秒ユーザーが滞在したかを分析できます。

そして実際にこちらの法人で滞在時間を分析してみると、わずか2秒となっておりました。簡単にご説明すると、広告のクリック率自体は高いものの、それをクリックした後、そのリンク先のページにはほぼ滞在していないというのが失敗の原因になっていたのです。

 

■ 成功に向けて判断すべき指標

前述しましたが、この3%以上のクリック率の広告の失敗の原因にページの滞在時間の短さがありました。結論としては、Web広告のクリック率ではなく、クリック後のユーザーの反応を分析することが必須になります。

それらを判断するのに必要になるのがGoogleアナリティクスというものです。広告のクリック後、そのクリックした人がどのようなアクションをしているのか?そのページに興味を示してくれているのか?を判断しなければいけません。業績アップを目指すという観点ではクリック率が高いから広告が成功している!ではなく、クリック後のユーザーの動きを調べる必要がございます。

そのためにGoogleアナリティクスが重要になるのですが、GoogleアナリティクスはPworldやDMMでは使用できません。Googleアナリティクスを使うためには自社専用のランディングページが必要にあります。

今回の失敗事例もランディングページを活用していたため、Googleアナリティクスの分析ができ、この広告に全く効果がないという結論になりました。単なる広告のクリック先と認識されやすいランディングページですが、実はこのようにWeb広告の精度を図ることもできるのです。

 

■ 結論

今回クリック率が3%以上でも失敗している店舗事例をお話ししました。Web広告というものは常に進化をしています。そのためクリック率だけにコミットする広告媒体も増えてきています。

しかし今必要なのはクリック率ではなく集客数です。クリック率というものはあくまでその過程であり、クリック率が良いからと集客数が上がるわけではありません。

今回のように一見広告が成功しているように見えて、分析したら実は全く意味がなかったというケースが散見されます。本コラムをお読みの企業様はぜひ広告をクリック後のユーザーの動きについて改めて分析をいただければと思います。